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シンログ

シンガポール在住の底辺現地採用のブログ。 雑感、旅行記、日々の生活など気ままに書き綴ります。

SINLOG

シンガポール在住5年の自分が全力でオススメする新嘉坡風日本料理「シオッ巻き」。

◆レストラン


2013年6月、ハッピーミールのおまけとしてついてくる、黒骸骨の限定版ハローキティーをゲットするため、シンガポール中のマクドナルドに長蛇の列が出来たのは、シンガポールの国民性を良く表す出来事だった。

キアス精神

この現象はシンガポール人の「キアス(Kiasu)精神」によるものとも言われている。「キアス」とは、福建語の「怕輸」に由来するシングリッシュの単語だ。「怕」は怖い、「輸」の意で「負けるのが怖い」という意味であるが「絶対に負けたくない、人より特をしたい」という意味合いで使われている。

通りすがりの店に沢山の人が並んでいる光景を目にした時、日本人であれば、

「何の行列だろう?この店美味しいのかな?でも、お腹が空いてるからこんな行列は待てないな。別の店に行こう」

と素通りする人は少なくないだろうが、シンガポール人の場合は、

「何で皆並んでいるのだろう。良く分からないけど、こんなに人が並んでいるのなら、この店は美味しいに違いない。この人気店で美味しい料理にありつく人たちに負けたくない、並ぼう。」

と人気店が目的でない通りすがりの通行人まで、並びはじめる。これがキアスの精神だ。

今回は、キアス的精神でもって、フーディーなシンガポールの友人お気に入りの新嘉坡風日本食にありついてきたのでリポートしよう。

※フーディー(foodie)︰食の好みにうるさいこと。

KOH GRILL & SUSHI BAR

「シェリル・・・まじでここに並ぶの?」

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KOH GRILL & SUSHI BAR

435 Orchard Road #04-21 Wisma Atria Singapore 238877

或る土曜日の夕飯時。惰性で主催している日本語&中国語の語学交換会を終えた自分は、同じく中国語を勉強している日本人の友人ニーツ、「フードが私の彼氏なのよ」と豪語するフーディーなシンガポール人の友人シェリルと、オーチャード駅近くにあるウィスマ・ショッピンセンターの四階にいた。

「ここは、私が並ぶ唯一のお店だから」

さらりと交わすシェリル。語学交換会の主催だけでなく、中国語の勉強まで惰性でしている自分は、偉そうにこんな事は言えないかもしれない。だが、勉強して頭を動かした後だから、今めっちゃお腹が空いているのだ。いくら美味しい店だとはいえ、今我々がいるのは「Food Republic」。フードコートの中だ。何も行列の先にある「KOH GRILL & SUSHI BAR」とやらでなくても周りに美味しそうなご飯が食べられる店は沢山ある。この状況で長い行列を待てだなんて、美女だけが入っているドイツの混浴サウナにふるちんの状態で放り込まれて「勃つな待て!」と命令されているようなものだ。耐え難い。

そんな自分の心の叫びも虚しく、お喋りしつつ待つこと約30分。とうとう我々が案内される順番が回ってきた。

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シンガポールのホワイトカラーは料理をしない。だが親がメシマズなだけに中毒的フーディーになってしまった挙句、料理だって一般的な日本人主婦程度にはできるようになってしまったシェリルが唯一並んででも待つ店だ。美味しくないわけがない。期待してメニューを開いた。

売りは「焼きすし」

この店の売りは焼きすし。焼きすしの価格帯は一品SGD15.00〜SGD28.00(一番高いのはフォアグラ巻き)。アメリカ発祥のカリフォルニアロールを独自にアレンジしたと思しき料理。日本食の原型はとどめていないものの、どれも美味しそうでメニューを見ているだけでよだれがでてきそう。

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シェリルが言うには特にメニュー左上の「SHIOK!ショック巻」が美味しいらしい。「SHIOK」とは「すごい」「気持ちいい」というマレー語に由来するシングリッシュ。厳密には発音は「ショック」というより「シオッ」なので、以下は「シオッ巻き」と記述。「すごい巻き」「気持ちいい巻き」一体どれほど美味しいのだろうか。期待が高まる。

注文した料理 

野菜の天ぷら SGD6.00

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クオリティはまずまずだけど、天カスが多すぎる。値段相応の味で少し残念。

やきとり 一本SGD4.00

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右二本は牡蠣ベーコン串揚げ。アスパラガスやエノキの替りに牡蠣をいれるというアイデアが斬新。口の中でとろけるベーコンと牡蠣のコンビネーションが素晴らしい。

豆腐と魚の皮揚げ SGD8.00

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魚の革カリカリでマヨネーズとのコンビネーションがたまらない。豆腐も外はカリカリ、中はふっくらで、見た目以上の味。

火山巻 SGD 15.00

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少し手の込んだカリフォルニアロールといったところ。上品で非常に満足のいく味です。

シオッ巻き SGD16.80

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「シオッ、シオッ、シオッ!美味すぎやろこれ(,,゚Д゚)」ウナギ、アボガド、ご飯。それらがサーモンにくまれ、マヨネーズが掛けられ、バーナーで火炙りに。口の中に入れた瞬間、その4酒類がまとめてとろける。その味は、霜降り牛肉や、大トロにも、勝るとも劣らない。間違いない、これはここ数年食べた日本食の中で間違いなく3本の指には入る。フーディーガールのシェリルは、このためにキアス精神でもって頑張ってたんだねと納得した。彼女はこの「シオッ巻き」がこの店で一番好きなんだとか。全面的に同意した。

シオッ巻き 二代目 SGD16.80

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「シオッ巻きほど美味しくはないよ」というシェリルの忠告を聞いた上で注文した二代目。それでも、炙られた海老、サーモン、ご飯、マヨネーズが口の中でとろける風味は病みつきになるだろうこと間違いなし。一代目に敵わないが、二代目も十分美味しい。

シンガポールの創意工夫?

「やはり寿司は発祥の日本じゃないとだめだ。日本人が作っていないと美味しくない」という認識が覆された。

正直、アメリカに改良された巻き寿司カリフォルニアロールは、美味しいとは思えない。海外での寿司も、通常は、料理人が日本人で、多少値段が張る店でないと、日本以上のものを期待するのは難しいのではないだろうか。だが断言しよう。

「シオッ巻は、日本の巻き寿司の何十倍も美味しい」

ふとカウンター横の調理場を覗いてみた。「もしや采配を振っているのは日本人じゃないのか?」と思ったからだ。だがスタッフに日本人は混じっていないように思えた。ほとんどがシンガポール人だと思われる。

当然人気店

我々がここに向かったのは午後7時前。食事をして帰るまでの間、行列は絶えることがく、常にこのような状態。

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以上、今回おすすめする行ってみたいお店は「KOH GRILL & SUSHI BAR」。食べてみたい料理は「シオッ巻き」。次回は「フォアグラ巻き」を頂こうと思索中です。一度は食べてみたい新嘉坡風日本食。是非試してみては如何だろうか。