SINLOG

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シンガポール在住の底辺現地採用のブログ。 雑感、旅行記、日々の生活など気ままに書き綴ります。

ブロガーやライターに大人気のシンガポールのB級観光スポット「ハウパーヴィラ」の存在意義とは。

マリーナベイサンズやガーデンズベイのような近代的な観光名所。チャイナタウン、リトルインディア、アラブストリートなどの異国情緒あるれるエリア。そんなシンガポールのメジャーな観光名所は、実にありきたり過ぎる。

そういった理由でやってくる観光客が多いためか逆に混雑しているのではないかと思しき、シンガポールぶっちぎりのB級観光スポット「ハウパーヴィラ」に行ってきた。

ハウパーヴィラとは

言わずと知れた軟膏剤「タイガーバウム」を売りまくって巨万の富を得た富豪(胡文虎&胡文豹)によって、1937年に建設されたテーマパーク。

園内は地獄や極楽の様子、中国の神話世界などが、150以上のジオラマ、1000以上の像で表現されている。

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もともとは「タイガーバームガーデン」という名前だったが、1942年シンガポール陥落にて日本軍に取り上げられ、終戦を経て「ハウパーヴィラ」と改称された。

その後、1990年に改装され遊園地「ドラゴンワールド」として生まれ変わるが、経営悪化に伴い2001年に閉鎖。今はちょくちょくメンテナンスされつつ、無料開放されている。

ハウパーヴィラに行ってきた

旅行者にはおすすめできる観光地だけど、在住者にとっては「面白いけどわざわざ足を運んでまで見に行きたい程のものではない」「一度訪れたら2度目はもういいや」という程度の観光地。

今回ハウパーヴィラに来たのも、シンガポールには5回以上来ているから普通の観光地はもうお腹いっぱいだ、という友人を案内するため。

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園内に入るなり、こんなシュールな銅像たちが出迎えてくれる。

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大人だから笑えるけど、子供にとっては怖い像じゃなかろうか。

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若干険しい坂を上ると。そこには洞窟がある。

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洞窟内

洞窟内に入ると右手に見えるのが、この「自照鏡」。目の前に立つと、貴方の生前がどのようであったか映し出されるという。

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しかし誰が近づいても、同じ老人が映し出される。猿が映し出された方が説得力があるんだけど・・・。

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ここは地獄のエリア。悪いことをしたら閻魔大王様に裁かれる。

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大人が見ると茶番に視えるけど、小学校低学年くらい子どもが見たら、トラウマになるのでは。と思しきジオラマもある。

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外界

外に出ると休む間もなく、衝撃的な像が観光客を出迎える。乳を飲んでいるのは男性か、と思いきや女性。ものを噛めない婆さんが、嫁のおっぱいを飲んでいる場面。

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ここは、たぶん天国のエリア。なぜお相撲さんがいるのか理解に苦しむ。

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人魚たち。やはり神話の中に出てくるキャラクターを描いているのかなと思いつつも。

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大きな貝殻の中に入った、水着を着た普通の姉ちゃん、の像もあったりする。これ実写版可能だよね。

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かと思いきや、どういう意図で作られたのか不明な像もあったりする。

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綺麗な中華風の庭園があるかと思えば。

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その直ぐ傍らに自由の女神がいたりする。

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この世やあの世のありとあらゆる物をごっちゃ混ぜにした世界。混沌、カオス、そんな言葉がぴったりのテーマパークなのだ。

ハウパーヴィラの存在意義

駐在員でもなければ間借りがデフォルトのシンガポール。ただでさえ土地が小さくて家賃が高いから困っている人が多いと言うのに、何故こんな広々とした土地に、意味不明なモニュメントで埋め尽くされた、廃墟とも取れなくもない庭園が残されているのだろうか。再び改装してテーマパークとして再開してお金を取るとか、中にコンドミニアムを作るとかすれば良いのに。

気になるジオラマが1つあったので紹介したい。

次世代を助けること

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富への道のりは、多くの場合困難です。したがって、ここでの美徳は、苦労して稼いだ金を、有効に使うということです。その方法の一つは地域社会へ投資することで、その社会を改善し、皆のために役立てることです。

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このように、私心をなくすことで、次世代への道を開くことができます。左上の場面は、魚を捕まえ、橋を構築する若者と年寄りのチームワークを表しています。力を合わせることは、困難な仕事をより簡単にしますし、彼らの微笑は、楽しさを反映しています。

対照的に、下記の場面は、賭博をし、アヘンを密輸する怠惰な若者の様子です。虎の紋章が描かれた通路は、悪徳から彼らを守る壁の役割をしています。

貧困なものに米を与える右上の老人のように惜しみなく与える一方で、下の男性のように負債に陥らないように注意しなければなりません。彼は債務者への支払いができなくなり、まずはブタを失い、次には彼の妻を失うことになります。

纏めると、皆と力を合わせて富は分け合い、ギャンブルや悪に身を染めてはだめ、怠惰な生活を下のようになるぞ、というごくごく当たり前の戒めを言っているに過ぎない。

しかし人格を形成する時期の幼少期にこのような場所に連れてこられて、説明文を読まされたら、これらの内容や場面は無意識にうちに、その後もインプリントされるのではないだろうか。

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自分の周りのアラサー世代のシンガポール人は例外なく、幼少期に当時のここ(当時の「ドラゴンワールド」)を訪れていて、みんな上の説明分に書かれてある事項は、きちんと守れている感じだ。富は分け合って皆で力を合わせて助け合おうという意識が、他の国の人と比べて高い気がする。

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1度目に訪れたのは4年前。以前は「こんな変な庭園!何故ほとんど手付かずで放置されているんだろう」という感想しか持たなかったけど、今回再び訪れたことで、何となく教育的意義のようなものがあるんだろう、という事が分かった。

みんなハウパーヴィラについて書きすぎ

ところで今回ハウパーヴィラについて記事を書くにあたり、事前に日本語検索を掛けてみたのだけど、ハウパーヴィラに関するブログ記事が多すぎて引きました。

「日本人は知らない」なんて書かれてあるけど、日本語の情報多すぎ(笑)。せっかくなので、ハウパーヴィラの記事のリンクを独断と偏見で取捨選択して貼っておきます。

全部読んだらハウパー博士になれるよ。ではまた。