SINLOG

シンガポール在住の底辺現地採用のブログ。 雑感、旅行記、日々の生活など気ままに書き綴ります。

シンガポールで適当に働いているだけの自分にキャリア相談を希望してくる学生さんがいたので相談に乗ってみた(その2)。

どうも、レジュメ(履歴書)の内容が完璧にいってもてるダメリーマン、Xin(しん)です。今回は前回のダメリーマンがカウンセリングするキャリア相談の続きの内容です。

キャリア相談(というか単なる情報提供)すると約束した当日の朝。緊張をほぐすためランニングをして頭を起こし「今大丈夫です」とだけ彼にWhatsappで送信した。

彼からは「わかりました。こちらからかけさせていただきます。」という返事が。こっちは少し緊張してるのに積極的だのう、という気持ちでカウンセリングがスタート。

相談者さんについて

受信メールや口頭で伝えてもらった内容から、相談者さんの特徴をまとめるとこうなる。

  • 就職活動中の文系の大学4年生(関東)でやりたい事が見つからない。英語は日常会話レベルで簿記は2級
  • 日本では若年層に負担が押し付けられていると感じていて日本の未来に展望が持てない
  • 将来のため海外でも通用するようなスキルを身につけたい
  • 新卒カードを使い日本で就職して駐在員を目指すか、いきなりシンガポールなどの海外に出て経験を積むか悩んでいる
  • 選考が進んだ会社はマーケティング、経理&財務などから部門を選ばないといけないが迷っている(←少し記憶が曖昧で正しいか分からないです)

自身(Xin)の経歴

自身の経歴はこんな感じ。詳しい事は公開したくないのでざっくりと。

  • 受験英語はもともと得意な方。とはいえ留学するまで全くと言っていいほど喋ることはできなかった。
  • 日本でキャリアにもならない職種で2〜3年働いたのち1年間北米へ留学。帰国後も1年日本で働き、その後シンガポールへ。
  • シンガポールでは2年ほど現地のブラック日系企業で働き退職。その後現在の外資系企業に就職。
  • 日本での職種、ブラック日系企業での職種、現在の外資系での職種。それぞれバラバラでレジュメめ混沌ぷりが半端ない。

日本で先ず就職した方がいい、卒業後すぐにシンガポールなどの海外に行くべき?

相談者さんによれば、新卒カードを使い駐在で海外赴任したいが、なかなか門戸が狭いらしく希望通りにいくとは限らない。でも海外でスキルを身につけたいとのこと。

新卒カードを使うのはタダなので、使えるのであれば使っておいた方が良いと思う。2、3年我慢できるのなら日本で一旦就職した方が良いかも。就職した会社で駐在員として海外に赴任するのが本当に難しそうであれば退職して来ればいい。大学卒業後シンガポールにある会社に就職したとしてもシンガポールの職場しか知らないのと日本の職場も知っているのでは随分と違う。

しかし結局は本人次第で、その質問に正解はない。自分がどうしたいのかで決めること。できるだけ早くシンガポールで就職したいのなら卒業後やってくるのも有だし、実際にそうしている人もいる。

ビザの取得は難しい?シンガポールで就職するのは難しいか。

シンガポールで就職したいだけなら、犯罪歴ない五体満足な日本人なら誰でも可能。以前働いていた在シンガポールのブラック日系企業では新卒の女の子もいた(英語力がずば抜けていた)。 英語が苦手な50歳前後と思われるオバサンが入社してきた事もある。駐妻の人が入社しきたこともある。スペックが高くないとシンガポールで就職できないなんてことはない。

Japanese Visa

ビザの取得が難しいと言われているけど、それは現在は月収SGD3600.00以下では基本的に降りないと言われているEP(Emploment Pass)と呼ばれるビザの話。その他SPASS、ワークパーミットなどのビザがあり、それらの基準はEPより緩い。ただし、それらのビザは電話契約にデポジットが必要だったり、信用度だったりなど微妙にEPより差別を受けているよう。しかし、普段生活する分にはどのビザもほとんど違いはない。

シンガポールで初就職した会社の手違い(英語での学位の書き方の違い)からEP降りてたかもしれないのに、SPASSしか降りなかった人を知っている。その人によれば一旦SPASSを発給されるとEPを取得するのは相当難しいらしい。関東のそこそこの総合大学を出ているのならEPを目指した方が良いかも。どのビザが降りるかは就職する会社のスペックも影響しているので注意が必要。

具体的な就職活動の流れや期間、目標など 。

案件数たくさん持ってるのでJACやPASONAなどの大手を使った方がよい。観光ビザでは基本1ヶ月しか滞在できないのでシンガポールに実際に来るのは現地での面接が決まってから。同時にシンガポールでの就職活は一般的に1ヶ月〜3ヶ月で完了すると考えて問題ない。面接は1、2回。多くとも3回で終わる。こちらの会社は日本のように半年〜1年とか馬鹿みたいに長い時間をかけるなんていう非効率的な事はしない。

観光ビザが切れそうになったら、正規の手続きでビザを延長する事もできる。また、マレーシアのジョホールバルに出て戻ることで2週間~1ヶ月再度ビザを発行してもらえる。

自分が以前働いていた会社のようにブラック企業で現地在住者には見向きもされない日系企業がシンガポールには相当数ある。駐在員になることを目指すわけでないのであれば、そういった日系企業を踏み台にして数年間そこで我慢して、現地慣れしてから外資系に転職するのがよいかも。

現在採用で働いてまでシンガポールに住むメリットは?

便利だし貯金ができる

物価は日本より高い。特に突出しているのは、住宅、車、教育、お酒や煙草などの趣向品。しかしインフラはきちんと整っているし物価が高い分、基本月収は他のアジア諸国と比較して高いし(ボーナスはス少ないけど)所得税も安い。個人的な感覚からすると、日本で1ヶ月に掛かっていた所得税+年金+その他の税金を足した金額の2倍くらいが、1年間の所得税として掛かってくるイメージ。煙草を吸わない、お酒もそれほど飲まない、節約好き、そんな倹約家であればの結構貯金ができる。個人的には物価高と言われるシンガポールで安く過ごすライフハックを探すのが楽しくて仕方がない。また投資して利益が出た場合のキャピタルゲインに対する課税がないから、貯金した金額も増やしやすい。基本的にシンガポールの就労ビザは雇用先から発行されるもので、例外を除き副業は不可だが投資は自由にできる。

ただし、基本どの店でも顧客第一主義な日本と同じようなサービスを受けたければ日本より遥かに高い生活費が掛かってくる。シンガポールにある日本人による、日本人のためのサービスは例外なくボッタクリ価格である。シンガポールで高給駐在員でもなくて、超高給取りでもない。しかし倹約しながら楽しめるわけじゃない。そういう人は日本に帰った方がいいのではないかと思う(=その日暮しになってしまうから)。

居心地が良いし国際感覚が身につく

基本的に英語も中国語も通じるしローカルシンガポール人はあらゆる言語の訛りに寛容な国民。そのためコミュニケーションでストレスを感じる事はない。逆に(シンガポールでしか使われていない特殊な単語はあるものの)、日本で普通教育を受けているにも関わらず簡略型英語であるシングリッシュが分からないのは致命的だと思う。

在住者の約4割が外国人なので、日本や韓国のように「外国人だから変な目で見られる」というような心配は必要ない。たとえばプルデンシャルやAIAなどの保険営業が街中で声をかけてくる時も、第一声は「Are you Singaporean?(あなたはシンガポール人ですか?)」。それだけ彼らにとっては外国人と共に生きることが当たり前の国。

会社でも日常でも外国人と一緒に働いて行動することが当たり前になってくるので、多種多様なものの考え方が吸収できる。文化や宗教も入り乱れているので、行動すればするほど色んな発見がある。それが興味深い(と思っている)。

シンガポールなどの海外に就職する前に留学しようと思うが留学先はどこが良い?

就職したい国による。北米で働きたいならカナダ。ヨーロッパで働きたいならイギリス。オセアニアで働きたいたいならオーストラリア。

アジアで働きたいたいなら断然フィリピンをオススメする。教育レベルの高いフィリピン人が話す英語は一つ一つの音がはっきり丁寧に発音されている点で、アンモー(欧米人)からの評価も高い。それでいて日本人にとっても聞き取りやすく取り入れやすい。しかもフィリピンは学費は超やすい。

個人的に日本で使用されている英語の教科書の発音はフィリピン風にすれば日本人の英語コミュニケーション能力が多少は上がるのではないかなと思う。

「英語が喋れることはかっこいい!」
「英会話はファッションなんだ!」
「私は英語が喋れるクールでしょ?」

欧米英語にこだわって、こんな風に思っている限り、一生その人自身の血肉となる英語は身につかない。英語は上手いのかどうか分からないけど、典型的にその人自身の英語になっていない例がシンゴジラの石原さとみの英語(映画だからわざとだと思うけど)。

本当に英語力が高いアジア人は欧米人のモノマネなんてしようとせずに、自然体で自分自身の英語を話している。「ファッションで日本語を勉強しています、話しています!」なんて外国人がいたら気持ち悪いと思わない?それと同じ。

日本英語教育について。日本にいて英語を話すことができるようになるか。

英語をアウトプットする機会がないから、余程の天才か英語オタクでない限り、英語を話すことができるようになる訳ない。今後も日本人の大半が底上げされた英語教育により英語が話せるようになる、なんて言うことは200%あり得ない。小学校からの英語教育だ、低学年から英語教育だ、なんだかんだ教育関係者のお偉いさんが色々話し合ってるようだけど全部時間の無駄。というか頑張ってます取り敢えず手は打ってますアピールだと思う。

思いつく限り日本人が英語ができない理由は主に以下の3つ。

  • 音の数が50〜100ほどしかない言語である日本語のモノリンガル
  • 日本語さえできれば不便しないとう環境
  • シャイな日本人の性格や排他的な国民性

仮に日本経済が壊滅的な状態になって英語圏の国に徹底的な植民地化でもされない限り(←あり得ないけど)日本人の大半がある程度英語を使いこなせるようになる(マレーシアのクアラルンプールくらいのイメージ)なんてことは絶対にあり得ないと断言できる。

例えば国際都市と言われて久しい香港。彼らが主に話す中国語の方言「広東語」は声調が6つもある(=音の数が多い)非常に複雑な言語。加えて香港人は小学校1年生から義務教育として英語を勉強しはじめる。タックスヘイブンで外国人も多い香港だから英語に浸かるチャンスは日常生活でも日本よりは多い。しかし英語が不自由なく話せる香港人はほとんどいない。

こんなに条件が整った香港でさえ難しいのに、日本で大半の人がある程度英語が使えるようになる時代なんて来るはずがない。英語なんて勉強せずに大人しくGoogleの同時通訳機の完成&制度の向上を待った方が現実的。小学校で英語に費やせる時間は、プログラミングや商売の教育に使った方が懸命だと思う。英語は勉強したい人だけがすればいい。

マーケティング、経理、財務などの部門から何を選べば良いかわからない

あまり深く考えず好きなものを選べばよいと思う。自分なら興味のあるマーケティングを選ぶだろうし、簿記が得意なのなら経理を選べばいい。今まで色んな職種を経験してきたけど、医者や弁護士など余程の頭脳を求められる職種でない限り、人間は何でもできる。

プログラマは文系出身でもしている人がいるそうだけど向き不向きがある。実際に自分も少し勉強をし始めたことがあったけど「これは、注意力散漫の自分には絶対むいていない」と諦めた。

シンガポールで面接に行っても営業職だけは何故か「経験がないとできない!」みたいな事をいう日本人面接官が多かった。営業にも興味があるのなら、営業から始めたらよいかも。営業なんて誰にでもできると思うけど。

これからの時代を生きていくのに大切だと思うこと

会社の終身雇用制度が面倒を見てくれる!国の社会保障制度が助けてくる!なんていう時代はすでに終わっている。今の新社会人の親の世代ぐらいまでで。なので日本の大企業に就職した後、激務に耐えられたし、虐められることもなかったし、会社も潰れることがなかった、というめちゃくちゃ運の良い人生を送らない限り、日本で働くことの旨味はほとんどない。

世界の情勢について詳細な情報をかき集めて調べているシンガポールの在住の日本人の人が「日本のGDPは今後10%上がる」と予測していたけど、その恩恵が労働者にどれだけいくのか分からない。

自分は当初「どこの国でも働ける能力」を身につける事を目的としてシンガポールに出てきて働き始めた。そして今は多分どこの国ででも働けるようになったと思うけど、最も自分が欲していたのは、どこの国ででも働ける能力ではなくて、自分だけで食べていける能力だと後になって気づいた。

たとえばタイには金制度がない。だから彼らは身体が動かなくなった老後の時のために自分でビジネスを興し将来に備える人が多い。 我々はタイ人を見習う必要がある。

日本に就職するにしても、シンガポールに就職するにしても、どんな職種で働くとしても、自分自身でお金を稼ぐシステムの構築を図ることは絶対にしておいた方が良い。投資でも、転売でも、アフィリエイトでも、Uberでも何でもいい。

FBやツイッターなどのSNSで、いち早く世の中の情報をキャッチしながら、できれば情報発信もしつつ、いつ解雇されても自分自身で生きていける準備をしておく。先の見えないどす黒い未来しかないかもしれない時代に生まれた今の若い人たちは、何が起こっても、地に足をつけて己だけで生きていく術を常に探らないとサバイヴできない。。

どこの国で、どこの会社で、どんな職種につくか。そんな事より「1人で生きていく力をつける」ことの方がよほど大切。副業だけは絶対すべきだマスト。

以上。ところどころ(というか殆ど?)、返事やアドバイスというか自分の言いたい事ばかり言ってますが、「会社のOB訪問なんかよりも全然ためになる情報でした!」との返事を頂きました。ほんまかいな?一般的なOB訪問ってどんな事を教えてもらうだろう。そんな事が気になった週末でした。