立ち入り禁止の道をこじ開けるハオチー。この先には一体何があるのか。
少し進むと何の変哲もない上り坂が待っていた。が、さらに進んでいくと、こんな光景が現れた。
「CEMETERY?」久しぶりに見る英単語で瞬時には頭の中で変換できなかったが「墓地」であることを思い出すのに10秒も掛からなかった。
立ち入り禁止になる程ヤバい墓地なのか。出るものでも出るとうのか。ようやく上り坂を過ぎ下り坂になった時前を走るタカからの声が聞こえた
「おぉ、ここ危なっ!」
急な下り坂な上に大きな石ころが大量に転がっている。テオと自転車を交換してからはいつも普通の急な下り坂を下るときは前輪ブレーキを微調整しつつ下っていた。しかし、今回は石を避けるのに精一杯で前輪ブレーキの微調整まで神経が回らない。
スピードが早くなりすぎて急に前輪ブレーキを引く。
「うぉおおお、あわわわわ (,,゚Д゚)」
こ後輪がクワっと浮く。
何とか体制を立て直せたかと思うと今度は右太腿に激痛が・・・・
「うぉ痛ぇぇぇ、右脚つった。」
痛すぎると中国語でも英語でもなく、やはり日本語が出るものだ。
脂汗をかきながら、息も絶え絶え。何とか転倒することはなく体制を立て直すことができたが、つった右腿の痛みが和らぐまで動けない。
ちょうど目の前には凶器になりそうな大きな石ころがこちらを見つめていた。
危なかった(汗)もし転倒してこの石に頭をぶつけていて打ちどころが悪かったりでもしたら、それこそ自分がCEMETERY行きだった。
タカ「大丈夫?」
Xin「うん、大丈夫。ようやく痛みが和らいできた。引き返そう!」
来た道を引返すと、心配そうにテオと話し込んでいるハオチーとその一行の姿があった。今度は出発直後は自分が乗っていたテオが乗っている自転車が故障してしまったようだ。漕いでいる最中に自動的に変速が変わる少し珍しい故障だ。
「これ以上はここを進むな!」という、この立ち入り禁止区域からのメッセージなのかもしれない。一行は自分とテオの自転車を、それぞれ交換するため、出発地点まで引き返すことにした。