自分には幼少期に中国の北京で育ったシンガポール在住日本人の友達がいる。彼女は北京訛りの中国語を話す。
少し中国語に嗜みのある人なら分かると思うのだけど、中国語の発音は北と南でずいぶん違う。北訛りと南訛りを、自分の独断と偏見でまとめるとこんな感じだ。
中国北訛り
中国の標準的な訛り。舌を巻いたような発音で音が大きく喧嘩してるようにも聞こえる。非常に攻撃的なイメージの音。英語にでえるならアメリカ英語。喉から音出してる感じ。
中国南訛り
台湾の標準的な訛り。鼻から声を出す感じで普通の日本人にとっては聞き取りやすい。ほんわかした優しい発音で癒される。英語で例えるならフィリピン英語。鼻から音出してるような感じ。
訛りに誇りがある
シンガポール人の話す中国語も南寄り。そのため、北訛りの中国語をシンガポールで話す人がいたら一発で中国人(PRC)だとすぐにバレてしまう。
その友達が言うには・・・
「私の中国語は北京訛りだから、シンガポールでは良くPRCと勘違いされる。」
とのこと。
そして彼女自身が日本人だと告白した後の、相手への対応の変化から、人間不信になりそうになる事もあるのだという。
そんな彼女に・・・
「中国語はネイティブなのだから、南方言使った方がシンガポールでは生きやすいのではないか」
と提案した事があった。しかし、北京で育ったプライドがそれを許さないらしい。
それはそうだ。自分の日本語の訛りは関西弁。仮に東京に住むことになったとしても、たぶん自分は関西訛りを使い続けると思う。日本の関西で生まれたというプライドがあるから。
ヘルシーな蕎麦が食べられる店
前置きが長くなってしまったけど、先日はそんなPRCチックな中国系日本人(とはいえ生まれも国籍も日本)と、その友達であるロシア系フランス人と、蕎麦をつつきに行ってきた。
シンガポールにある日本人オーナーのジャパレスは、馬鹿高いところがほとんどで、紹介したいと思わされる店は少ない。
なので当ブログではジャパレスの紹介を極力控えているたのだけど、今回紹介する店は・・・
- シンガポールでは珍しい蕎麦屋
- オイリーでなくヘルシーな感じ
- 蕎麦屋さんなのに酒も充実してる
- 酒を頼みすぎなければ安い
- ローカル客が多く日本人が少ない
という点が非常に良いと思ったので、ありきたりですが今回は食レポといきます。
今回紹介する店は投稿タイトルを見ての通り・・・
ヘルシー蕎麦「粋-IKI-」
店はMRTの東西線(レッドライン)のラッフルズ・プレイス駅前「ONE RAFFLES」の中にある。驚くべきことに、アパレル店ばかり立ち並ぶショッピングモール内の四階に位置している。
- 住所:1 Raffles Place #04-47 One Raffles Place Singapore 048616
- 日時:11:30 – 21:00
- 連絡:6438-6022
- 予算:約SGD15.00~45.00
- HP:http://ikisoba.com/
- FB:Healthy Soba IKI Official
この店は誕生日会やパーティーの協力も積極的に行っている。自分がこの店を知った切っ掛けも友達が自分の誕生日会を此処でも予約してくれたから。
最初場所だけを聞いて「ほんまに住所あっとるんか?」と思ったけど、確かにショッピングモールの四階で間違いなかったのだ。こんな外観でも酒の種類が豊富。
「粋-IKI-」では秋田県の有機栽培農場から、新鮮な蕎麦な十勝そばを直輸入している。なので食ったらわかるけど、どの蕎麦もめちゃくちゃヘルシーで美味い。
自分はシンガポールのホーカー飯が大好物で、少し日本に長期で帰ろうものなら・・・
「ホッケンミー食いたい」
「フライドオイスター食いたい」
「辛い麻婆豆腐が食べたい」
「あの店のジャージャー麵が食べたい」
「ついでにタイガービールも飲みたい」
という禁断症状がでることがあるけど、シンガポールの料理はオイリーなものが多いんですよね。辛うじてヨントーフがオイリーでないくらい。
しかし、「粋-IKI-」ではスーパーさっぱりした蕎麦が食べられるのがいい。究極にさっぱりした食事は恋しくなったら行きたい店ナンバーワン。しかもオーナーの野口さんが物凄く物腰が柔らかい感じで、いい人感がにじみ出ている。
メニューと料理
今まで注文した料理を紹介したいと思います、こいつがメニューです。見ての通り、冷たい蕎麦、温かい蕎麦、ローカル風味があります。
文字が小さいので見えにくいですが価格相場はワンセットSGD11.00~15.00ぐらい。ホーカーやフードコートに比べてれば高いけど、新鮮な秋田県から輸入した蕎麦と考えると安い。
ビールはグラスSGD8.00から。お酒は居酒屋でおいてるようなさっぱり系のものも置いてますが、安いとはいえないと思います。しかし、飲みたくなってしまう。
個人的には冷たい蕎麦がおすすめです。冷たい蕎麦は黒いお椀、温かい蕎麦は白いお椀でサーブされます。
自分は「なすの煮浸し蕎麦」を、
中国系日本人の友達は「うな卵蕎麦」を、
ロシア系フランス人は「キノコ蕎麦」を、それぞれ注文。
サイドデッシュとして「かつおのたたき」も注文したのだけど、フランス人の口には合わない様子だった。しかし蕎麦は美味いらしい。
↑↑↑ ロシア系フランス人たぶん嫌い!
アンモーでもどんどん食べられるので、ここの蕎麦はそばアレルギーの人以外なら誰でもいけると思う。この店には丼もあるので、ヌードルが嫌いな人も大丈夫。
料金は先払いの明瞭会計。先日は合計SGD25.00くらい払いました。自分の誕生日会の時は、色々頼んで1人SGD40.00〜50.00くらい(←バースデイアンクルである自分の支払いが免除されたため)。お酒なんかも色々頼んだら少しは高くなる。
シンガポール在住者にオススメ
日本には蕎麦屋さんが沢山あるけど、シンガポールに蕎麦屋はとても少ない。だから此処は在住者にとっては貴重な店だと思う。
にも関わらず店主の野口さんは「お客さんはローカルが多くて日本人が少ない」と言ってた。なので少しでも貢献できればと思い当ブログで書いてみました。超気まぐれです。
実は「この店、書く!」と決めてから、野口さんにブロガーだと名乗りでて「この店について買いてもいいですか? ブログ見て来店したらオマケしますよ~みたいに書いていいですか?」な~んて打診しようか迷ったのだけど、変な意図的な宣伝だと思われても嫌なのでやめときました。
もし興味があるのであれば、ぜひ行ってみてください。そして、このブログ見たと言ってみてください。
「な~んも出まへんけど」
特筆すべきは、店主の野口さんは日本語が話せるので日本語でオーダーできるということ。なので英語が苦手な人も安心です、以上。