どうも、シンガポール在住、底辺現地採用のXin(しん)です。
数日間ブルネイ旅行をしてきました。
ブルネイは超マイナー国ですが、地下資源が豊富で「世界一豊かな国」なんて言われることもしばしば。
一方「酒も飲めないし、娯楽もないし、何もない。現地ブルネイ人が、マレーシアとの国境へ遊びに行く程」という旅行者には退屈すぎる国としても有名です。
自分は昔からアセアン諸国をすべて旅行したくて、その最後の国がブルネイだったので旅行を検討。本当はタイ、ベトナム、マレーシア等の都市部に行こうと思っていたんですよね。
しかし調べる中で、ブルネイは元々は世界最貧国で、世界大戦中の日本軍占領時、ブルネイ県知事を務めた木村強という人物の働きかけで、世界一豊かな国と言われる程になった、という情報を発見。
それに基本、自分の旅行の目的は、有名な観光地巡りではなくローカル民観察。人さえ居れば旅行が楽しめる。
そんな訳で今回は、ブルネイ旅行で感じた事を、適当に書きます。
ルールに厳しい
生まれて初めて入国審査で止められ、トラブルを起こしました。
なんとブルネイ入国には新型コロナ補償ありの保険への加入が必須だったのです。
ブルネイに行くと決めてから、ワクチン接種済みは入国可と確認したのち、接種証明書を写真に保存したけけで、安心しきってました。
とはいえ、航空券はDBSのアメックスの保険利用付帯カードで購入してたので、その旨を入管に説明。

しかし「そのカード保険でコロナは補償されますか?」と執拗に聞かれました。
※後で調べたらコロナ保険対象でした
今すぐ確認できないので、結局オンラインでAIGの保険を購入する破目に(SGD30.00でした)。
空港にはFree Wifiがなかったので空港職員用回線を借りネットで購入、その後はネットも切られてしまう徹底ぶりです。
適当なアセアン諸国であれば「面倒くさいし、カード保険もあると言ってるし、こいつ日本人だし、もういいか」というパターンで通れても不思議ではないです。
しかし、いかに親日国で相手が日本人でも、例外は認めない。「何があろうともルールを順守する」という厳しい姿勢が、入国直後のブルネイの第一印象でした。
しかも、その後こんなの貰ったら、怖くておしっこちびっちゃいます。
ドラッグなど持ってません(汗)。
自動車は常に歩行者優先
シンガポールやマレーシアでは、あたかも車優先かのように、自動車は歩行者を無視してガンガン飛ばすのが見慣れた光景。
特にマレーシアのペナンの車優先度合いは酷いです、何度も死にかけました。
しかし、ブルネイでは車の歩行者への目の光らせ具合は、日本のレストラン店員の客へのそれに酷似してます。
「もし車優先で動いたのバレたら、死刑にでもなるの?」というくらい、車は歩行者が通り過ぎるのをずっと待ち、道を譲ります。
歩くスピードも、非常に遅いです。関西出身、シンガポール在住の自分からすると、少しイライラしてしまう程に。

ブルネイの総人口の6~7割はマレー系なのに、なぜマレーシア人とこんなにも違うのか。
こんな風に思うことばかりでした。
ハングリー精神は皆無
ブルネイは経済的に豊かな国で、通貨もシンガポールドルがそのまま使えます。
なのでシンガポールのような便利なハイテク経済国家をイメージしてたのですが、正直サービスは悪いです。
例えば配車アプリ(Dart)を使うなら、シンガポールやマレーシア(Grab)なら、何処でリクエストしても直ぐに車が捕まります。
しかしブルネイでは、変な場所に変な時間でリクエストすると、1時間以上待つ場合も少なくないです。
国内には公共バスも走っているので、最もバス通りが多いターミナルで北方向に行く場所を待ってたのですが、4時間以上待っても目的のバスは来ませんでした。
その時、気づいたんです。

そうか、この国の人たちは働く必要ないんだから、きっと目的のバス(57/58番)は、今日は来ないんだ。
ブルネイでは医療費や教育費は無料で、所得税も掛かりません。産油マネーによるベーシックインカム的な制度もあるのではないでしょうか。
この事に気づいた自分は、数十分待ってから似た方向へ行くバスに乗り、残りの距離はDartを使いました。
その他、ブルネイでは雑貨店や携帯ショップなど、マレーシアの都市部にありがちな、しつこい営業は皆無です。むしろ競合他店商品を勧められることもあるぐらい。
ビジネスにおいては、まじで金を稼ぐ気がない。それがブルネイ人だと思います。
禁欲は慣れたら問題なくなる
自分が旅行中、基本的に欠かせないのは酒と銭湯、ときどきマッサージです。
しかしブルネイでは酒は基本的に飲めないですし、喫煙も堂々とはし辛く、銭湯なんかもないです。
マッサージ店らしき店はありますが、ブルネイ・マッサージなんて聞いたこともないので、ひたすら散策と人間観察に明け暮れていました。
「お酒も、タバコも、銭湯もないなんて辛い」と思うかもですが、ブルネイ人からすると、一般的には出回ってないので経験する機会も少なく、これらの禁止が禁欲である、という感覚もないんだと思います。
一般的な日本人の大麻・ドラッグ的な感覚に似てるのかもしれないですね。快感らしいけど、この国では違法でリスク高いから別に興味もない、みたいな。
自分も今回の旅行では、そんなブルネイ人になったつもりで酒や銭湯のことを忘れ、ローカル飯やコーヒー等を楽しむように努めました。
ベーシックインカムの体験ができる
今回の旅行で、ブルネイが想像以上に日本やシンガポールと真逆だったので、雑感を書きました。
日本は特に、どちらかと言えばシンガポールも顧客優先的な側面がありますが、ブルネイは逆でサービス提供側優先です。
恐らくブルネイでは、みんな休みたい時に休んでよいし、仕事したい時に仕事すれば良い。
誰もそれを咎めないし「誰がいつ休んでも世の中が問題なくまわる社会」が出来上がってるんだと思います。
昨今は日本でも、ベーシックインカムが議論されています。
もし日本にベーシックインカムが導入され、国民が生きる為に働く必要がなくなったら、どういう世界になるのか。
ブルネイ旅行を経験すれば少しイメージできるのではないかな、と思いました。
なので興味がある人は、是非ブルネイを旅行してみてください。
ちなみにブルネイを旅行するなら、以下の公共バス情報と、moovitアプリが便利です。