香港旅行3日目の夕方。ホテルに戻って休憩後のやってきたのは、 シンガポール人の友達が「シンガポールのクラークキーのような場所」と主張する蘭桂坊(ランカイフォン)だ。
蘭桂坊はクラブストリート似ている
時間は9時ごろ。MTR中環駅から徒歩で数分。思いのほかエリアが狭くて探すのに苦労した。到着してみるとそこにあったのはアジアお決まりの光景だった。アンモー(欧米人)が好みそうな飲み屋街。
なんだかな。シンガポールの場所で例えるならクラークキーと言うよりクラブストリート。バンコクで例えるなら、アジアティークと言うよりカオサンロード。その方がしっくりくる。
お酒の値段も少し高め。とは言ってもHKD50.00(約700円)ぐらいからだからシンガポールと比べると少し安いかもしれない。料理は安くてもHKD100.00(1,400円)以上なイメージ。一人で来るにはKYな場所で、ささっとメニューを見て通り過ぎた為、確かではないけれども。
一つだけはっきりしたことがあった。ここは一人で来る場所じゃない。タイやベトナムの旅行者が集まるような繁華街でなら、こういった雰囲気でもツカツカ店に入って一人で注文してガブガブ飲めるけど、どの店もリア充な恋人同士や友達同士しか受け入れない雰囲気を醸し出している。そのため足早にこの地を去った。
見つからないビクトリアピークのトラム乗り場
本日は香港最後の夜。時間は夜10時。香港の「100万ドルの夜景」を見るなら今日しかない。ビクトリアピークのトラム営業時間は11 時まで。
「やばい・・・間に合わない。完全に計算ミス(*´Д`)。最悪、トラムの場所だけでも確認して明日の朝行こう。」
ビクトリアピークのトラムへも中環駅から歩いて行けるそう。しかし、駅中を歩いて外に出てきた後の広場からの行き方が全く分からなかった。トラム乗り場への行き方はネットに山ほど転がっていたが、画像付きの解説を見ても全くわからず。方音痴乙。
結局この動画を10回以上再生しながら、ピークトラム乗り場に到着。ここに着いたときにはすでに夜の10時半に。チケットを売ってもらえるだろうか。恐る恐る中へ。
しん「トラムチケットまだ購入できますか?」
店員「はい。片道と往復どちらですか?」
しん「は、往復?帰りのトラムは何時までやってるの?」
店員「12時までやってます。」
しん「仮に、帰りのトラムに乗り損ねたら、どうしたらいいんですか?」
店員「バス戻ってこれます。」
しん「・・・往復でお願いします。」
かくしてトラム往復&ピークタワー入場料約HKD110を支払い入場。トラムに乗り込みます。時間も時間なので行きのトラムの中はガラガラ。しかし、一人ではなかったということから安心感がありました。こんな時間からビクトリアピークに行こうとする馬鹿物好きが自分以外にもいたのだ。
ビクトリアピーク
とうとうやってきたビクトリアピーク。ダイアナに教えてもらうまでは知らなかった香港の観光スポット(笑)。ピークタワーからの光景。これが所謂「100万ドルの夜景」というやつか。雲がかっていて感動もないけど。
ピークタワー入場のパッケージだろうか、ここから写真撮影をしてくれるサービスがあった。しかし列が長い上に、撮影者が被写体にベラベラしゃべりかけて、色々なポーズを撮ろうとするものだから、すごく時間が掛かりそう。待っていたらいたら地上に帰れなくなりそうだったのでスルー。
たどり着いたのがこちら。そういえば夕食を食べていなかった。ここで夕食を取るか。
しかし開いている店は殆どない上に、12時を過ぎるとバスで帰らないといけなくなる。
「バスどこから乗るねん(*´Д`)?」
「料金はどうやって支払うねん(*´Д`)?」
「どこ行きのバスに乗ればいいねん(*´Д`)?」
こんな思いをしながら夕食を食べたくない。トラムに乗って帰ろうとした時にとんでもない光景を目にした。
↓ ↓ ↓ ↓ 帰れへんやん(*´Д`)。
時間は11時過ぎ。こんな行列で待っていたら1時間なんてあっと言う間に過ぎるに決まっている。この列の後ろのほうにいる人たち。本当に今日帰れると思っているのだろうか。
「もういい、お金で時間買うかな、タクシーで帰る(*´Д`)」
「タクシーなら下まで幾ら掛かるのだろう?」
このタクシー乗り場で呆然としていると凄く耳につく英語が聞こえてきた。
「ハロー!ウィーワントトゥーゴートゥー(ちょめちょめ)」
なかなか珍しい超カタカナイングリッシュ。声の主はスーツ姿の日本人男性2名だった。一人は40代くらいで、もう一人は20代後半くらい。
「スリーハンドレット?ヴェリーイクスペンシブ・・・」
タクシードライバー達と交渉しているようだった。HKD300は3で割ると丁度良い数字だよね。しばらく様子を見て、2人が観念してタクシーに乗ろうとしたところに駆けつけがっついた。
しん「すみません。日本人の方ですよね?よかったら、タクシーシェアしません?」
約40代男性「え?いいですけど、このタクシーぼったくり価格ですよ。」
しん「分かってます。聞こえました。HKD300ですよね。ならHKD100払います」
男性「分かりました。じゃあ、構わないですよ。」
値上げしてくるタクシー運転手
しん「じゃあ乗るね。」
運転手「じゃあ、HKD360や。何処に行きたいんや?」
しん「は、なんで360やねん?さっきこの人たちに300言うてたやん。」
運転手「あかん360や。何処に行くんや。」
しん「MTR駅ならどこでもいい。ここから最寄りのMTR。なんで360やねん?」
運転手「(怒)」
ー中国語(普通語)での会話だったため男性会社員にお二人困惑気味ー
しん「どこに行く予定なんですか?」
男性「コズウェイベイだよ。そっちは、どこに行く予定ですか?」
しん「えっと、ホテルはジョーダンなんですが、とにかく下に降りたいだけなんで、MTRなら何処でも良いんですよね。このあと繁華街で飲むと思いますし。」
男性「なるほど。」
しん「老板(ラオバン【意味︰ボス】)。彼らと同じコズウェイベイか、ここからの最寄りのMTRにおろして。で運賃は300HKDで。いいでしょ?」
運賃手「わかったわ。」
かくして纏まった交渉。ビクトリアピークから下へ降りる山道は、思いのほか急斜面。しかし運転手はアクセルを踏んだまま走行。めちゃくちゃ危ない。恐らく事故ったら速攻あの世行きだろう。
加えてこの老板、客と思しき人と大声で電話しながら運転するものだからうるさい。怒鳴り声が車内にまる聞こえ。怒鳴り声の内容はとうと。
「我听不懂普通话。我听不懂普通话。(普通語は分からんのや。普通語は分からんのや。)」
の連発(笑)しかしながら迫力は凄い。
「でも老板、普通語で返事してるやん(笑)」
とツッコミたくなってしまった。
男性二人と軽く互いの素性を話し合う。一段落した後。
男性「よく交渉したりするんですか?」
しん「えっと。いや、その。」
運転手「到着や。MTR上環駅や。ここでええか?」
しん「あ、うん!ありがとう。」
あの男性2人の目的が気になる
タクシーは最寄りのMTRの駅に到着した。男性お二人にもお礼を言って、HKD100を渡して上環駅で立ち去りました。何故か終電を気にしてて、その後はすぐにジョーダン駅に戻ってきて軽く晩御飯。
コズウェイベイ駅は上環駅から近かったし、一先ずあの2人に付いていった方がいろんな話を聞けて楽しかったかもしれない。2人は、こちらが仕事で香港にやってきたのか尋ねると、そうではないと答えた。じゃあ何故スーツ姿でビクトリアピーク観光に来ていたのか。今では迷宮入りだが、彼らに聞きたいことは山ほどあった。