2016年4月14日(金)。アルビレックス新潟シンガポール(厳密には所属している選手)を応援するために、日本からやってきた友達に誘われたので、久しぶりにSリーグを観戦してきました。日本人1名、シンガポール人2名(皆女性)の友達とともに・・・若干のアウェイ感に耐える必要があった。
前回Sリーグを観にいったのは、もう1年以上前の話(Sリーグ観戦 – グローバルFC VS ゲイラン・インターナショナル。)。当時はゲイラン・インターナショナルのサポーターの勢いに圧倒されてしまった事を今でも鮮明に覚えている。
入場料が安い
今回は友達が選手から貰った無料チケットで入場できた。前回参加した時もSGD6.00しか払わなかったし、Sリーグの観戦料はめちゃくちゃ安い。こんなのでやっていけるのだろうか。
そういえば、友達が購入&装備していたユニフォームには、数多くのスポンサー企業のロゴがあったし、がっつりスポンサーで儲けているのだろうか。観光記事を書かないですかと声をかけられたことのあるTAPTRIP(結局自分が怠惰すぎて書いてないけど)、シンガポールのフードコートに展開しているうどん五縁など。馴染みのある会社のロゴがあって驚いた。
日本人チアリーダー
試合開始前には、子どもチアリーダーのパフォーマンスがあった。あまり至近距離で撮ると、別な目的で撮影していると思われてタイーホされると思ったので、遠くから控えめに。
驚くべきことに、この子どもたちは全員が日本人(若しくはジャパニーズスピーカー)。会場に入る前、入口で日本語の指示で動いているのを見て度肝を抜かれたのだ。日本人でチアリーダーに従事したい子どもたちを、良くこんなにも沢山集める事できたな、なんて感心しながら見ていた。
Xin「知ってる?あのチアリーダーの子ども達。みんな日本人なんだよ。」
S友「知ってる。ちょっと感動してる。」
Xin「なんで?」
S友「むかし私がアルビレックスを応援し始めた頃は、チアリーダーの子ども達は数人しかいなかったんだよね。」
Xin「なるほど(シンガポールに来る日本人増えすぎ)・・・」
※S友:シンガポール人の友達
試合開始
相手チームは「ホーガン・ユナイテッド」という、なかなかローカル臭が漂う名前のチーム。ホーガンといえばパープルラインの北東郊外エリアじゃないか。
「ホーガン・ユナイテッドの為のチアリーダーのパフォーマンスはないのか?」という自分の疑問をよそに試合は開始した。
※後日友達が教えてくれた内容:サッカーは日本でも、ホームのチアのパフォーマンスしかないらしい。
今年のアルビは強い。もう一人のシンガポール人の友達も言っていたけど、他の試合でも、今年のアルビレックスは例年になく強かったらしい。さくさく点数を入れて一気に2対0へ。試合の流れが随分一方的になってきて、とうとう3点目を獲得。
アルビレックスを応援しにきたにも関わらず「ホーガン可哀想。そんなにイジめないで!」という思いがかすめたのは、ここだけの秘密だ。
※後日友達が教えてくれた内容:アルビが強い理由は、練習内容もさることながら、練習後に自主練をしている選手が多いからだと思うとのこと。友達は他のチームの練習も観に行ったけど、練習後に自主練をして選手は見当たらなかったらしい。
3対0!もう負ける訳ない、という事で帰る人もちらほら。しかし、そんな悠長に高みの見物していた我々に冷や汗ものの出来事が起きるのだ。
試合が雨で流れる?
空の雲行きが悪くなってきて、急に土砂降りの雨が降ってきたのだ。
周りが動揺していた。自分は当初「何のこっちゃ?」と思っていたのだけど、シンガポール人の友人曰く、雨により試合が中止と判断された場合、試合は流れ、後日1から仕切り直すらしい(サッカーファンからすれば常識なんでしょうが)。
せっかく3点も取ってほぼ勝利が決まっていたのに雨で試合が流れたら、また0対0からのスタート。ありえない。
このタイミングで、一部のサポーターがアルビのサポーターの後ろに来て、喚起の雄叫びをあげている。この時点で「ホーガン可哀想」という思いが「北東へ帰れボケ!」という思いに変わったのは言うまでもない。
「雨で流れちゃうよ、オーマイゴッシュ!」
雨は激しさを増し、このあと一時退場となり選手達は去った。退場後約15分間、天候の回復が見られない場合、試合は持ち越しになるのだとか。こんなルール知らなかった。
試合再開
もし、会場が日本なら完全に試合持ち越しになっていただろうけど、ここは小さい島国シンガポール。スコールばかりで、普段の雨も15分以上続くことは稀だ。予想通り無事に天候は回復した。
スポーツとはいえ選手にとってはサッカーは仕事だ。試合延長、それは選手にとってOT(残業)を意味する。残業が得意な日本人で構成されるアルビと、残業に慣れていないシンガポール人(外国人若干名)で構成されるホーガンを、この状況で戦わせると、どういう結果にはなるかは、火と見るより明らかだろう。
あっさり現状維持して、さくっとアルビレックスが勝利した。
歓喜のダンス。真ん中の人の身体が柔らかくてクネクネしていておもろい。
「やったね。優勝!おめでとう!」
自分も、まさか初優勝の舞台を、生で見られるとは思っていなかったので得した気分。対日本人団体恐怖症の疑いで、ここはシンガポールなのに四方八方から日本語が聞こえてきて、落ち着かなかったことを除けば、自分も100パーセント満足できる試合でした。
という事で今回のサッカー観戦も、無事に自分が応援しているチームの勝利で終了。実は今まで3回しかサッカーを観にいってないけど、よくよく考えると、自分が応援しに行った場合は、必ずチームは勝ってます。負けたらどういう気分になるのか経験したことがない。
ここで運を使いすぎているのだろうか。
サポーターと選手の関係
ずっと疑問があった。サッカーの応援のため日本からやってきている友達。
昔応援していた日本のあるチームが解散してしまった後、メンバーがバラバラになってしまい、そのメンバーの一部がシンガポールのゲイラン・インターナショナル(今はアルビ)に移籍になったかららしい。
自分はその友達が来るたびに一緒に遊びに行ったり、ご飯を食べに行ったりしている。今回は3、4回くらい会ったけど、その友達は選手と一緒に外出したりしないのだろうか・・・?
答えは「否」だった。一緒に外出したり、食事に行ったりする事は不可能じゃないだろうけど、そうはしないのだとか。
また、応援しに来ているシンガポールの友人は、選手をインスタグラムでフォローしているが、当の本人は選手をフォローしていないらしい。
盲目な熱狂的ファンという訳でもないし、恋愛感情があるという訳でもない。かと言って普通の友達という関係とも違う。
という訳で友達に選手はどういう位置づけなのか聞いてみた。
Xin「選手は一体どういう位置づけなの?」
友達「う〜ん、・・・・仲間かな。仲間という表現が一番しっくりする気がする。」
なるほど。サッカーを通して、気持ちが繋がっているから、そんなに頻繁に会わなくても、より良い関係を築き、継続させる事ができるという事だろうか。
自分は、これと言って熱狂的に好きな歌手、スポーツ選手、芸能人がいる訳ではない。しかし、その関係は、どこか素晴らしくて、美しくて、羨ましいな、と思ったのでした。