どうもご無沙汰しております。年末、年末、忘年会の時期ですね。自分も例に漏れず、先日は忘年会に参加してきました。忘年会の席で友人に、中華系シンガポール人の名字のバリエーションを書き出してもらったので、今回はシンガポール人の名前について考えていきたいと思います。その前に。
九宮格火鍋にて食の好みの壁を感じた
今回の舞台は「九宮格火鍋」というブギスにある豪勢な魚介類を振る舞うお店。ローカルシンガポール人や中華系からは結構人気があるのではと思われるレストラン。
お馴染みのフーディーなシンガポール人の友達が「ここ美味しいよ」と友達に勧めらたらしく、このお店に決まったのですが、個人的な感想はいまいちでした。
こんな風に豪勢な感じで魚介類が盛られて出てくるのですが、見掛け倒しもよいところ。よく考えたら、ほとんど海老なんですよね。しかもその肝心の海老が生温くて、ちゃんと火が通ってるのか気になりました。ここのお店の食事を食べて「お腹を壊した」という報告もネット上で見かけました。
鍋は、魚、きのこ、野菜の種類が沢山あって、隠れ平日ベジタリアンの自分にとっては嬉しい。
しかし、よくよく考えたら、少し高級なヨントーフみたいなもんではないか。
鍋は写真のように2種類のスープを楽しめるのですが、個人的には豚骨風味の効いた美人鍋的なものの方が好みです。
唯一良かったと言えるのは豊富な種類のシーズニングが楽しめる事くらい。本当に数え切れないくらい。ざっと30種類くらいから選べました。
記憶が正しければ、中華系シンガポール人6名、日本人3名、中国人1名、台湾人1名という面子でしたが、自分を含む日本人3名は漏れなく「イマイチ」との感想を漏らしていました。
しかし、舌が肥え過ぎているはずのフーディーシンガポール人の友達や、その他の中華系からの不満な声はあがらず。日本人と似たような文化、食の好みを持つ中華系との間にも、超えられない「食の好みの壁」なるものがあるのだと、ひしひし感じました。
シンガポール人の苗字がカオス
さて、ここからが本題。シンガポールは人口約550万人、その中の約75%くらは中華系なわけだけど、中国語の名前を使うことは皆無。プライベートやビジネスでも、基本的にシンガポールでは互いに下の名前で呼び合うのが普通。日本みたいに苗字で「鈴木さん」とか「山田さん」などと呼び合う事は、一部の日系企業を除いてはない。
そのため、普段は知り合いや友人の苗字を意識することは殆どないのだけど、フェイスブックで友達になってみて、彼らの殆どが「Chen」「Tan」「Wang」「Ong」「Lee」「Li」「Chia」「Lim」などといったような苗字であることを知る。ちらりと聞いたことはあったのだけど、これらの苗字、読み方は違っていても同じ漢字を使っていることが多々ある。原因は、もともと彼らが使っていた福建語の方言と、普通語(マンダリン)の読み方が混在している事にある。たぶん一部は広東語も?
たとえば、「陳(ちん)」さんの場合、中国語の普通語(マンダリン)では「Chen」だけど福建語では「Tan」。「王(おう)」さんの場合は普通語では「Wang」となるが福建語では「Ong」。シンガポールには漢字の苗字は「陳さん」でも「Chenさん」も「Tanさん」もいる。同様に「王さん」も、「Wangさん」若しくは「Ongさん」である可能性があるのだ。
ちなみに自分の周りには、やたらと「Tan」「Lim」「Chen」が多い。グーグル先生に聞いてみたところ、シンガポールの姓ランキングなるものがあった。なるほど「No wonder」だと思った。
シンガポール苗字ランキングとその漢字
1 Tan、2 Lim、3 Lee 、4 Ng、5 Wong、6 Ong 、7 Goh 、8 Chan 、9 Chua、10 Koh、11 Teo、12 Ang、13 Ho、14 Tay 、15 Yeo 、16 Low 、17 Chong 、18 Chen、19 Leong、20 Loh
という訳で、イマイチだった九宮格火鍋にて食事&遅刻者を待っている最中、若いけど福建語も実用的なレベルできちゃうシンガポール人の友達(若干言語オタク)に、シンガポール人の主な苗字+その読み方を書き出してもらった。ついでに自分の同僚の中華系マレーシア人の苗字も。
このエントリーを書く前「まさかシンガポール人の苗字について調べたような、そんなマニアックは日本語の記事はないだろう」と思って念のため検索を掛けみた。すると、なんと発見してしまったのだ。しかも詳しく書かれてある。
内容がすごく興味深かった。中華系の女性は結婚すると苗字が長くなっていく。マレー系の名前には苗字がない。南インド出身のインド系は苗字がない。などなど、情報の出所が気になるけど、フェイスブックを使ってチェックするする限り、確かにこれらは当たっていると思う。
何でもかんでもちゃんぽん過ぎる
シングリッシュにも独自な単語がたくさんあって、そのほとんどが福建語が由来、次いでマレー語由来の単語が多い。かと思いきや1部、普通語(マンダリン)由来の単語もあって、もう何がなんだか分からない。中には「Buay tahan(我慢ならん)」や「Mana Eh Sai(あり得ない)」とか言う、1つの単語が「福建語+マレー語」から構成される単語もあって、まさに人種の交わりとともに進化してきたシンガポールらしさがにじみ出ている。
シンガポールは言語だけじゃなく、名前の苗字の読み方や、その数、それらの有無も、何もかもバラバラで、まさに「ちゃんぽん!カオスやなあ」と改めて思いました。