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バタム旅行(5)- CABUCI – シンガポールで働きなよ。

旅行
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マッサージ店を出ると夜の8時だった。ニーナは10時ぐらいまでには家に帰らないと行けないらしい。夜になると、ひったくりなどの犯罪の危険性が高くなるらしいのだ。

 

ニーナ「という訳で夜遅くまで付き合うことはできないけど、次はどこへ行く?」

Xin「うん、やっぱり軽くビールを・・・( ´Д`)じゃなかった、まったりコーヒーでも飲みに行かない?」

案内してくれているドライバーの前でKY発言をしてしまった。やってもた(ドライバーは飲めんやろ!)。

 

ニーナ「いいよ、いいよ!行こう。私はドリンクでも飲んで付き合うから。」

Xin「いやいや、でも何か申し訳ないな。」

ニーナ「いいから、いいから。どんな所がいい?」

Xin「ほんとうに?じゃあ、ローカルチックなBARみたいな店ある?」

ニーナ「オッケー。オススメの場所がある。」

と連れてきてもらったのが、こちらの「CABUCI」だ。

到着した直後の風景はこんな感じで思い外がっかりした。

が、バーの入り口は、この左手にある。

ここは、野外の席もあって、それぞれの席にはランタンが置いてある。

バタムの夜景が見渡せるデートスポット?

雰囲気は凄く素敵だけど日本やシンガポールの感覚からすると「テーブルやイスなどの設備に手が行き届いていなく少し汚い」と感じるかもしれない。

それは室内も同様で、何よりエアコンがない事にがっかりした。

でも風通しは良く、それほど暑くない。それに自分はこういうローカルな事にトライするためにバタムに来たんだ。

水タバコ(シシャ)もあって少しテンションが上がった。

ニーナがカウンターに行ってメニューを持ってくるよう伝えた後20分程経っただろうか。

 

ニーナ「もぉ、遅い(怒)なんでメニュー持ってくるのに、そんなに時間が掛かるの?」

Xin「まあまあ、いいじゃん。それより、ここは外国人だけじゃ来れなさそうな場所だよね?(外国人だから店員に冷たくあしらわれてる感じが・・・)」

ニーナ「なんで?外国人でも大丈夫だよ。」

Xin「ウェイターの人、英語できるの?」

ニーナ「できるよ!多分・・・。」

メニューがなかなか来ないので、ひたすら喋ることに。

Xin「でも、バタムの人はニーナみたいに、英語伝わる人は少ないよね?」

ニーナ「うん。ま、私は小さい頃から英会話行ってたから。」

Xin「今でも、まだ英会話に行ってるの?」

ニーナ「うん。毎週二回通ってる。」

Xin「学費は月にいくら掛かるの?」

ニーナ「4ヶ月でUSD500.00」

Xin「げっ・・・高くない?バタムの新卒の月収ってどれぐらい?(小さい頃通ってた公文の費用と同じだ)」

ニーナ「うん親には感謝してる。ここだと、大学の新卒で月USD300.00,それなりに経験がある人で良くてUSD500.00ぐらいかな。」

 

以前、ベトナムで会った苦学生の少年を思いだした。

この月収の基準は、ベトナムとほぼ同じ。彼女の家庭は決して裕福ではないらしい。にも関わらず4ヶ月USD500.00を家計から捻出できるご両親は素晴らしいと思った。

実はバタムに来て余りの物価差に驚いて今回の旅行ではマッサージのみならず、何から何まで自分がお金を出した。バタムは物価は高いと言ってもシンガポールに比べと凄く安いし、安いところしか行ってないし・・・。もし、ニーナが他の現地人のようにインドネシア語しかできなかったら自分がニーナと会うこともなかったし彼女に奢りまくる事もなかった。

捉え方によってはニーナは英語できたからラッキーだったと考える事ができる。日本人なら、別に英語ができなくても他の能力があれば日本で稼げるし、給料だって他の先進国と変わらない。だからイメージできないかもしれない。

だけど、カンボジア、インドネシア、ベトナム等の発展中の国の人々にとって金持ちを相手にできるツールである「英語」ができるかできないかは、死活問題だったりするんだよね。

その英語を利用して最大限にお金を稼げる国がシンガポールだ。

 

Xin「ニーナ、大学卒業したらシンガポールで働きなよ。どんなに安くてもシンガポールならバタムの新卒月収の6倍は稼げる。」

バタムの大卒月収の額を聞いた後、反射的にそう答えていた。

ニーナ「(〃∇〃)・・でも、シンガポールはストレス社会だよね。」

Xin「大丈夫。今学校に通いながらフルタイムで働くことの方がよっぽどしんどいよ。実はルームメイトにインドネシア人がいるんだよね。だからニーナも、努力すれば、シンガポールで働くことはそれほど難しいことじゃないと思う。」

そうこう話しているうちに、ようやくメニューが到着。年季の入ったメニューが、この店の歴史を物語っている。

ビール、水、サテー、野菜を注文した。

お腹も余り空いていなかったし酔っ払っても大変。

今夜はこれだけ。お会計はIDR72,000.0と思いきや全く注文した覚えのないIDR6,000.0が加算されてた事をニーナが発見。

「面倒くさいし別にいいじゃん」という抑止を遮られ会計がIDR66,000.0に。

「ここまでしっかりしていたら、どこの国でも働けるだろう」

この日は、そんな事を考えつつ、しっかりした大学生の運転するバイクの後ろに乗せられながらホテルまで帰った。