今月開催予定の東京オリンピックですが、無観客か有観客で行われるかに、焦点が当たっるみたいですね。
その議論の中で、五輪貴族(オリンピック貴族)という単語をネットで時々目にするようになりました。
五輪貴族か、すごい名前やな(笑)
というのが、最初この単語を目にした自分の感想。
しかし調べてみると、五輪貴族が現代の特権階級の象徴で、社会は権力者に支配されるもの、という事を改めて実感しました。
そこで今回は、五輪貴族とはどんな人のことを言うのか、そこから自分が感じたこと等を書きます。
五輪貴族とは誰?
五輪貴族(オリンピック貴族)とは、IOC委員のことです。IPC委員を指す、パラリンピック貴族という単語もあるみたいですね。
それではIOC委員とは、どんな組織なのか?
IOCは、1894年にピエール・ド・クーベルタン男爵という貴族が始めた、スイスに本部を置く非政府スポーツ組織です。
当初は活動費は自腹だったので、五輪は単なる金持ち貴族ためのスポーツの祭典でした。
つまりスポーツ好きの金持ち貴族たちが、赤字覚悟のボランティアで、勝手に主催してたのがオリンピックです。
そんな訳もあり、IOCメンバーも裕福な王族や皇族などの貴族に限られていました。
しかし1984年のロサンゼルス・オリンピックにて、大会のスポンサーシップ確立により、初の黒字化を達成。この時からオリンピックは、商業ビジネスとして注目されるようになりました。
そしてIOCメンバーは、政治家・メダリスト・会社経営者などの一般人からも、選出されるようになりました。
2021年7月現在のIOCメンバーは、欧米諸国中心に115名いるようで、IOCのウィキペディアから確認できます。
「なんだ昨今ニュースで、オリンピック貴族の厚待遇が話題になってるけど、たったの100数名なのか?」
なんて思うかもしれませんよね。
しかしオリンピック・ファミリーと呼ばれるIOC委員+関係者は約3000人いて、パラリンピック・ファミリーも約2,000人ほど。大会関係者も合わせると、15,000人程いるようです。
なので五輪貴族とは、このオリンピック・パラリンピック・ファミリーの総称で人数は約15,000人、と捉えるのが妥当そうです。
五輪貴族への待遇
IOCのバッハ会長が、コロナ禍における東京五輪開催について「五輪の夢を実現するために、誰もがいくらかの犠牲を払わないといけない」と発した事が注目を浴びました。
一方で、オリンピック開催中の五輪貴族の厚待遇が話題にもなっています。
それでは、東京五輪が開催されると、IOCメンバーはどんな待遇を受けるのか。ざっと確認する限り、五輪貴族が受ける待遇は、こんな感じです。
- 都内4~5つ星ホテルに4万4千円で宿泊
- 移動は航空機はチャーターか新幹線一両貸し切り
- 専用ラウンジにて豪華な飲食を楽しみながら五輪を観戦
- 入国後14日待機免除かつコンビニや飲食店などの利用も可能
オリンピック開催都市の大会運営要件として、IOC関係者のために4~5つ星ホテルの合計1400室を確約しており、中には1泊300万円のスイートルームもあるとか。
これらはオリンピックファミリーホテル(OFH)と呼ばれていて、配分はIOC独断の裁量で決められるとのこと。
またコロナ感染防止のため、大会選手と大会関係者(五輪貴族)の移動は航空機はチャーターか新幹線一両貸し切り。
オリンピック開催中は「五輪ファミリーラウンジ」なるVIP施設で、豪華な飲食を食べながら競技を観戦するのが通例らしいです。
今回の五輪ではコロナ感染防止のため、観客への酒の販売・提供を取りやめを発表したので、「五輪ファミリーラウンジ」でも酒提供なしの噂が流れてます。
しかし相手は五輪貴族様だよ。必ずお酒が提供されるって。バレたら「IOCは観客ではなく大会関係者だからOK」とかいう事になりそう。
なんて個人的には思っています。
また五輪貴族は14日間の待機免除で、到着当日からコンビニや飲食店(個室)の利用も特例で認められているようです。
ともあれ、このような五輪を強行せんとするIOCのバッハ会長は、「ぼったくり男爵」なんて呼ばれ方もしてるみたいですね。
五輪開催されたらコロナ感染者数は増えると思います。
そして将来的には、五輪が開催されなかったら助かったかもしれない命、なんてのも出てきそうですよね。
しかし権力・金で世界を操れる貴族の意向は、一般市民の命よりも大切です。
まさにカイジの世界を彷彿とさせますが、これが現実です。
世界史を学んだ人は、貴族が世界を征服する歴史を学びましたよね。
まさにそんな感じなんですよ。
五輪貴族で学んだこと
自分は当初は五輪開催に反対してましたが、今は「もうお好きに」というスタンスです。
それより、なぜ日本がコロナ禍なのに五輪中止を宣言できないのか調べて、開催中止の権限はIOCのみが持ってることを知って…
やっぱルールは、作って押し付ける方が最強やな
という事を再認識した感じです。日本の社会も同じですよね。
ベトナム人実習生がおにぎり一個の万引で逮捕され、罰金10万円を請求されたけど、権力者・政治家の税金の無駄遣いは、違法ではない。
なぜなら政治家(国会議員)がルールメーカーだから。
日本は建前は民主主義とは言え、ルールメーカー達が自分に不利になるよう、法を改正するわけないですよね。
だから、政治家の税金の無駄遣いも、永遠に違法にはならないです。
東京五輪組織委員会の役員報酬は、高い人なら月収200万円だそうです。これは国民の血税から支払われます。日本の国家予算から考えるとミジンコのウンコくらいの額ですが。
そういうことが気に入らないなら…
- ルールメーカーに回るか(政治家になる)
- ルールを上手く利用するか(生活保護・節税)
- ルール適用地域から抜け出すか(海外移住)
するしかないと思うんですよね。
一番損してるのは、世の中のシステムから目を背け、日本国内で安月収で過酷な労働をしつつ、税金もきちんと払っている人達です。
場所が世界汚職度ランキングTOP2(クリーン度)の、デンマークやスウェーデンならともかく、日本で真面目に働いて納税しても、生活は良くならないですよ。
むしろ、不満なら無理せずに、仕事なんか辞めて生活保護でも受給すべきです。
政治の問題もあるだろうけど、日本の貧困の根本的な原因は、日本人の生真面目さ、にもある気がする。
過酷で安月収の仕事しかない人は「仕事見つかりません」と主張して、生活保護受ければ良い。
働く人がいなければ、雇用者は賃金を上げるか、別の方法を考えなければいけないから。
1/2
— Xin(しん)🇸🇬 (@xinzaixinjiapo) June 29, 2021
日本は紛れもなく、正直者がバカ見る社会。だから皆、かしこく生きよう。