2014年5月30日。
キリング・フィールドの観光終了。近くの飲食店で待っているトゥクトゥクドライバーの元へ戻る。ドライバーが発車するまえに、ふとある事を思いつき、発車を制止し確認した。
「この辺に、マスクは売ってる店はある?」
ここではマスクは必需品。塗装されていない道のりを、今からまた走ることを考えると気が滅入ってしまう。ドライバーが指差した方向にある店に入り、布製マスクを購入し無造作に頭に巻く。
その直後・・・背後に自分の服が引っ張られる感触がした。
ふと下を見下ろすと、小学生低学年ぐらいの女の子がいた。
女の子「ねぇねぇお金ちょうだい!」
ストリートチルドレンだ。彼女の後ろには、友達と思しき男の子達もいる。自分自身ある時から五体満足の子供には、無条件でお金を渡さないと決めている。どうしたものか。
もし自分が靴でも履いていれば、靴を磨いてもらいお金を渡すが、今はすっかけを履いている。自分にとって彼らにしてほしいことは何だろう。
そうだ!
一緒に写真をとってもらい、その対価として金を握らせることにした(単なる自己満足)。これは写真代であること、絶対に皆でシェアすること強調して適当に女の子にお金を渡す。
「分かった。ありがとう。」
と言って、子ども達は一目散に、近くの飲食店に走り去って行った。
宿(バー)へ帰る途中。
もう少し具体的に、お金の稼ぎ方を教えればよかったかもしれない。なんて後悔したけど、所詮は自分自身の自己満足。
本当にこの状況を何とかしたいのであれば、実際にカンボジアに住み着いて、長期的に子どもたちを教育すべきだろう。
それもできないのに、とやかく言う権利は自分にはないと思った。