先日ワールドベンチャーズーのセミナーに参加してきました。シンガポールではプロムナード駅近のサンテックシティモールにある会場で、毎日のように開催されています。
スピーカーの方の簡単な自己紹介の後に続く…「人生のうちでしたいことって何ですか?」という質問。そこから「旅行だよね!」という回答に誘導。そこからワールドベンチャーズに勧誘してくるわけです。
このパネルの写真の人が持っている「YOU SHOULD BE HERE」というブルーカラーの印、フェイスブックで見たことないですか。
これがワールドベンチャーズに参加している人の旅行風景です。もちろんマーケティングの目的もあります。
今回はワールドベンチャーズの簡単な詳細・メリット・デメリットを紹介します。
ワールドベンチャーとは?
旅行会員クラブを商品にしたMLM、いわゆる「ねずみ講」です。
具体的なことはグーグルで「ワールドベンチャーズ」と検索すれば「自分を通してワールドベンチャーに入会してほしい」という人々のウェブサイトが山ほど出てくるので、ここでは簡単に説明します。
ワールドベンチャーズは、航空券抜きの旅行パッケージツアー(高級なものもあり)がボチボチ安くなる(積立金を使っているようなもんだけど)会員制旅行クラブです。
ゴールド会員とプラチナ会員があります。
入会金は約USD350.00~USD500.00で、会費はUSD60.00~USD110.00です。
会費と同じ金額くらいの積み立てポイントが貯まっていき、そのポイントを旅行に使えるという仕組みが、ポイントは使用期限があり期間内に使わないと消滅します。
ワールドベンチャーズの事を知らなかった人はここまで聞いて「これの何がええねん?」と思うかもしれません。
一部で流行っている理由は、4人をワールドベンチャーズに紹介して入会させると年会費が無料になる上にお小遣い貰えるから。
確かにシステムをよく調べてみると4人にさえ紹介すれば、放ったらかしでピラミッド階層型でどんどんお金がもらえる可能性があります。
ただの典型的なMLM(ねずみ講)ですけどね(笑)
ワールドベンチャー専業
自分も、嘘か本当かは知らないけどワールドベンチャーズだけで飯食っているというシンガポール人に連れられて、サンテックシティのにある会場に行きました。
当日のセミナーでも…
- ワールドベンチャーズで会社辞めました。
- ワールドベンチャーズのお陰で専業になれました。
- ワールドベンチャーズありがとう、最高!
とアピールする人が続出。活気、オーラが凄かったです。
ワールドベンチャーに参加すべきか?
当然のように自分もそのワールドベンチャーズ専業の人に入会を薦められたわけですが、「1週間時間をくれ」と言ってその場を立ち去りました。
迷った理由は以下の2点です。
- 商材が自分が興味のある旅行が商材だった
- 過去のねずみ講ほど評判が悪く見えた(洗脳かな?)
何よりもシンガポールのリー・シェンロン首相も会員であるということが大きいです。
リー・シェンロン首相が、自身のフェイスブックにワールドベンチャーズのツアーに参加した様子を掲載した当時はシンガポールでも話題になりました。
数日間悩んだ結果→保留
正直なところ今でも少し迷っているけど、たぶん入会しないです。というのは、先ず4人に紹介しないと、どう考えても損する計算になるんですよね。
入会金USD500.00、毎月の積立金がUSD110.00。1年にUSD1,820.00払ったことになるにも関わらずツアーは現地集合なので、この金額とはべつに航空券費用を自分で負担する必要があります。
セミナーに誘ってくれた人は、界隈では有名な人みたいで「俺たちのチームは、その4人の紹介をしてあげるシステムがある」とは言ってくれているけど、信用できるか怪しい(貧乏そう)。
また、仮に4人を紹介してくれて年会費が無料になったとしても、他人が敷いたレール(ワールドベンチャーズ)で、他人(セミナー誘ってくれた人)の力で、旅行パッケージが少し安くなったり、お小遣いがもらえたりしても嬉しくない。
とはいえワールドベンチャーズ自体は勢力を拡大していると感じます。
セミナー会場には座席の倍ぐらいの人がいたし、オーラが凄かったです。もしかしたら近い将来には「海外旅行はワールドベンチャーズを使っていくものだ」という時代がくるかもしれません。
また、ワールドベンチャーズでは確かに豪華客船クルーズや高級ホテルを格安で利用できるようです。インターフェースは全て英語なので日本人向けではないですが、会員専用のアプリケーションもお得で便利そう。
1人分の価格で家族全員が参加できるような旅行パッケージだってあります。
しかし自分には、カオスなアジアを旅行して、どんくさいホステルに止まって、カウチサーフィンを駆使しながら現地人と行動を共にする旅行がお似合いです。
絶対入会しないとは決めてないですが、入会する確率は極めて低いです。
旅行する時くらい、好きな場所に行って、好きな場所に泊まって、好きな人に会って、勝手気ままに動きたい。
いくらゴージャスな経験ができるとはいえ1年にUSD1,820.00も払って、それら自由を捨てる必要はないので。
わざわざ有料でワールドベンチャーズを使わなくても、以下のような旅行予約サイトで格安で航空券・ホテルを予約できます。
- Agoda(アゴダ):アジアを中心としたオンラインホテル予約を扱う、ウェブサイト・アプリ
- Expedia(エクスペディア):ホテル・航空券やダイナミックパッケージ等の、旅行に関するオンライン予約を扱うウェブサイト・アプリ
- Booking.com(ブッキングドットコム):世界最大級のホテル・旅館等のオンライン予約を扱うウェブサイト・アプリ
またハピタスたいなポイントサイト経由で上記のようなサービスを利用することで、現金化可能なポイントも蓄積できます。
なのに敢えてリスクをとって、マネーゲーム的な要素が強いワールドベンチャーズに参入するメリット少ない。考えれば考えるほどワールドベンチャーズに参入するメリットが薄れてくるわけです。
2019年追記
ワールドベンチャーズに入ったとしても先行者特権でなければ、会員集めに必死になって消耗するだけ。その証拠に会員参加者は以下のように無差別にメッセージを送る人も出てきています。
ツイッターで「Takamune Suzuki」という垢から添付1枚目のようなメッセが送られてきたら注意。
ワールドベンチャーズ(WV)というMLM(ねずみ講)の勧誘です。
お返事をすると本人にブラックされてしまいました。WVの詳細についてはリンク先をご覧ください。https://t.co/B8vLI6xv2k pic.twitter.com/NyeZyIHhKK
— Xin(しん)🇸🇬シンガポール底辺、現地採用! (@xinzaixinjiapo) September 1, 2019
金が履いて捨てるほどある、大人気のインフルエンサーでファンを売る気満々、とかでない限り、ワールドベンチャーズはオススメできません。