世界経済の中心=米国経済であるという事実、現在の米国長期国債の金利、『利上げ』『利下げ』といった用語についてご存じですか?
資産運用は、保険商品・窓口で売られる投資信託などのゴミ商品の購入を控え、オルカンやS&P500などのインデックスを長期的に保有することが最適です。
ぶっちゃけ投資なんて、余剰資金を全てオルカンにぶち込むだけで成功します。ぶち込んだ後は気絶する(余計なこと考えガチャガチャ投資しない)事が大切です。
多くの人が「投資=難しい、勉強が必要」と思っていますが、それは勘違いです。
投資よりも、野球選手や韓国人歌手の名前を暗記する方が難易度が高いです。
とはいえ世界経済の動向や関連する専門用語を理解し、日々のニュースで世界情勢をチェックすることで、視野を広げられ、投資家としてレベルUPできます。
そこで今回は、経済の動向・要因を読み解くポイントについて解説していきます。
世界経済の中心は米国
世界経済の中心は米国にあります。
自分は、個人的には米国のジャイアン的立ち位置が嫌いです。
しかし、どんなにアメリカ嫌いでも、世界経済の中心が米国であることは、認めざるを得ない事実です。
その背景には、世界の取引の多くが米ドルを中心に行われ、米国がドルの発行権を握っていることがあります。
またGoogle、Amazon、Meta(旧Facebook)、MicrosoftといったGAFAMや、それらにTeslaとNVIDIAを加えた『The Magnificent Seven』と呼ばれる企業群など、世界をリードする巨大企業の多くが米国に拠点を置いているのも事実です。
これらは、時価総額ランキングを見ても明らかです。
- 世界で最も流通する通貨、米ドルの発行権を保有
- 世界をリードする巨大企業群(GAFAM、The Magnificent Sevenなど)を擁する大国
米国株が上がると、日本株や他国の株価も連動して上昇します。
つまり米国内の金融政策が世界経済の行く末を大きく左右している、と言えます。
米国市場の動向はどう決まるのか?
世界経済を動かす米国市場は、金融政策によって調整されています。
それでは、誰がどのようにこの市場をコントロールしているのか?
米国市場はFRB(連邦準備制度)がFOMC(連邦公開市場委員会)でFF金利(フェデラルファンド金利)を決定することで管理されています。
また、米国だけでなく、各国の中央銀行も金利の調整(利上げ・利下げ・据え置き)を通じて市場の貨幣供給量をコントロールし、金融政策を実施しています。
※ニュースで目にする金利とは一般的に米国長期国債(10年物国債)の金利を意味します。
- 利上げ: 市場からお金を吸い上げ貨幣供給量を減少させます。供給過剰になるとバブル崩壊し経済が混乱する恐れがあるため、安定化を図るために行われます。この政策は、リーマンショックの教訓から実施されるようになりました。
- 利下げ: 市場にお金を供給し貨幣供給量を増加させます。主に経済が不況に陥った際に用いられ、最近ではコロナショック時に実施されました。
- 相関関係: 利上げ(金融株上昇、IT株下落)、利下げ(金融株下落、IT株上昇)
金融政策は、実質的には、この金利の調整を意味します。
FRB(連邦準備制度)は、約6週間ごとに年8回開催されるFOMC(連邦公開市場委員会)で、米国のFF金利を決定します。具
具体的には、0.25%の幅で利上げ、利下げ、または金利を維持するかを検討します。
このFRBの決定は、為替市場や米国株市場に大きな影響を与え、最終的には世界経済にも波及することになります。
米国経済の行く末を担う人物
2024年7月現在、FRBのトップはジェローム・パウエル議長です。
彼の名前は経済ニュースで頻繁に目にしますよね。
彼は世界経済の中心であるFRBのリーダーなので、彼の発言は超大事なのです。
「世界経済の動向はパウエル議長の発言次第」と言っても過言ではありません。
FOMCの前になると為替トレーダーや株式投資家たちは「次の金利決定はどうなるの?」「パウエルはどんなことを言うの?」「利上げや利下げはいつ行われるの?」「パウエルどうするの?」「パウエル何言うの?」とソワソワし始めます。
そしてFOMCが開催される12日になるとFRB高官は金融政策に関する発言を控える「ブラックアウト期間」に入ります。
しかしFRBが市場にFOMCでの意向を伝えたい場合、ウォールストリートジャーナルの記者ニック・ティミラオスに記事を書かせてその意向を示すことがあります。
FXトレーダーたちは、ニックのXアカウント(Nick Timiraos)をフォローし、彼の発言を常にチェックしているでしょう。
ちなみに米国株指数・米国株全体を決める最も大きな要因は、実態経済でもなく、時価総額のデカいGAFAM等の決算ではなく「大口投資家の心理」です。
株は、たとえ実体経済が悪くとも大企業の決算が悪くとも、資金力のデカい大口投資家(機関投資家)が安いと判断し株買いに走れば株価は上昇し、逆も然りになります。
そのため短期・中期的にキャピタルゲインを狙う投資家は、常に相場と金融政策の折り込み具合と、経済指標・FOMCの結果をリアルアイテムで確認しつつ取引する必要があるのです。
とはいえ、オルカン・S&P500等の指標に長期投資をする一般の株式投資家であれば、FRBやFOMCの意味、パウエル議長の発言の重要性、ニックについて知っておく程度で十分でしょう。
世界経済を学ぶことは面白い
以上、簡単ではありますが、米国経済のファンダメンタルズを理解するための基本(米国市場がなぜ重要なのか、米国市場の動向を決定する要因、重要な人物や用語など)をまとめました。
初めて触れると難しいと感じるかもしれませんが、ルールに慣れて楽しむという点では、野球やサッカーと大きな違いはありません。
さらに世界市場に詳しくなれば、適切なタイミングで株式を購入できたり、経済ニュースを理解するのが簡単になります。