自分はシンガポールの外資系企業で約10年勤務してきました。
シンガポール部署では総勢1,000名以上の従業員がいる中、日本人は自分一人という時期が多く、何度も日本語スピーカーの採用面接させられてきました。
現在は、本帰国してプライベートで日本人ビジネスマン・ビジネスウーマンと関わる機会が多いです。
そんな中、強く感じるのは、英語力に対する日本人の考え方がズレてるということ。
そこで今回は、海外の外資系で求められる英語力・海外の外資系に不向きな日本人の特徴について書きます。
海外の外資系で求められる英語力
世界中の7割以上の人々は英語を第二言語として使っています。
そのため、海外の外資系企業で働く上で「完璧な英語力」は不要、というか寧ろ邪魔です。
海外の外資系企業で求められるのは「相手のレベルに合わせ、平易な英語を使いこなせる英語力(適当な英語力)」だからです。
なのに、マイナーなキモい英語スラング・必要以上に学術的な英単語まで暗記して「完璧な英語?」を目指す日本人が多いと感じます。
日本語で例えるなら「すきぴ」「レベチ」「ゆたあや」「侘び寂び」「偕老同穴」「虚心坦懐」という日本語まで覚えて使おうとするイメージですかね。
ほんと労力の無駄です。
そんな変な英語力は、海外の外資系企業では不要です。
むしろ、適当な英語でも「伝われば良いや」くらいな鈍感力や柔軟性が大切です。
海外の外資系就職の為のTOEICも「手段の目的化」である
海外の外資系では、最低限の英語をツールとして使いこなし、最小の労力で最大の効果を上げることが大切です。
そういう応用力のある人材が好まれるイメージです。
なのに日本では「海外の外資系就職のためにTOEIC高得点を目指す人」が多すぎです。
海外の外資系(日本人が居ないか少数派な職場)就職を目指すのにTOEIC!
本当に必要だと思いますか?
だって海外の外資系企業では、TOEICスコアなんて求められないんですよ!
「入社にTOEIC要件のある国内の外資系企業の就職のためTOEIC高得点を目指す」なら目的に沿っているので分かります。
ですが、TOEIC自体が日本・韓国でしか通用しないのでテストなんです。
なので、海外の外資系就職のためTOEIC頑張るは目的に沿っていないのです。
ゆえに「海外の外資系就職のためにTOEIC高得点目指す」は手段が目的化している典型例だと言えます。
ま、海外のなかでも韓国の外資系企業でなら、TOEICスコアは役に立つかもれませんけど。
韓国で働きたいなら英語より韓国語に取り組むべきです。
海外の外資系で不向きな日本人の特徴
外資系企業では、行動が目的に沿っていない人や、手段に拘りすぎ周りに手間をかける人は敬遠されます。
例えば次のようなタイプです。
- 会社の医療費補助について上司に聞く(人事に聞くべき)
- 送信するメール文面が大丈夫なのか周りの同僚に確認する(拘りすぎ)
こういった「周囲に余計な手間をかける人」は、外資系では好まれません。
企業は利益追求する団体です。
なので、その目的に沿わない無駄な動きをする生産性を下げる人材は、海外の外資系には不向きです。
よく日本で徹底される報連相(報告・連絡・相談)も、徹底しすぎる報連相される側が忙しくなって生産性が下がります。
なぜか日本企業でだけ「丁寧だったら何でもよい」風潮があり、マナー講師(失礼クリエイター)が創造するマナーを有難がる傾向がありますが、あんなもん海外の外資系では無駄の塊以外の何者でもないです。
先述の通り、海外の外資系企業ではTOEICスコアは不要です。
なのに「海外の外資系企業に就職する目的でTOEICの勉強をする」という目的に沿わない無駄な動きをするような行動が、外資系に働くのに不向きなのです。
海外の外資系企業に就職するのが目的なら「留学」「英会話練習」「LinkedIn更新」「海外の外資系の勤務経験者に話を聞く」等が、目的に沿った行動になってくるはずです。
海外の外資系に就職するための英語練習方法!
海外の外資系就職にTOEICは不要ですが、英語力が不要と言ってる訳ではないです。
そこまで高い英語力は必要ないですが、英語への抵抗はある払拭する必要があります。
海外の外資系企業に就職するため英語力を伸ばしたいなら、以下の行動がオススメです。
- ネイティブキャンプでひたすら会話練習
- 英語だけで意思疎通が可能になったらMeetup, HelloTalk, Tandem等で練習(ネイティブキャンプは解約)
- スマホ・パソコン・ブラウザ・アプリ等の設定言語を全て英語に変更
- LinkedInのプロフを英語で更新し、英語の求人情報を検索しニヤニヤする
良さそうな求人があれば、応募してみたりすると(英文メールでのやりとりが必須になるので)更に英語実践力が上がります。
もし自分の英語力を試したいのであれば、有料のTOEICテストを受けるより、無料で受けられる「EF SET」で実力を確認してみてください。