2014年5月31日。お昼休憩地点に到着。
トイレに行く途中で男女共用の洗面代で身支度をしているヴィニーとダニットがいた。真剣に鏡を見つめポーズを決める彼女達。女性のこういった所は各国共通だ。
バスの前でピーサップらと合流。クメール語だけではなく、英語も交えて話す彼ら。外国人である自分がいる為、気を使ってそうしてくれるのか聞いたところ、カンボジア人同士でも、日常的に英語は使うのだとか。どうりでみんな英語コミュニケーション能力が高いわけだ。
ヴィニーとダニットが戻り7人がバスの前に集まる。今は特にお腹は空いてはいないし休憩地点の屋台の食べ物は衛生面上食欲がそそられない。ダニットが話しかけてきた。
ダニット「お昼食べる?」
Xin「今はあまり食べたい気分じゃないな。」
ダニット「私も!後でいい。バス内の居心地はどうだった。」
Xin「暑くて、狭いね。まあ、4時間だから何とか耐えられるといったところかな。」
ダニット「私も同じ。ほんとバスの中は狭くて、暑くて、超最悪。」
そう言いい終えると、黒いタバコを吹かし始めるダニット。
そういえば今まで気付かなかったが、ダニットの英語は典型的な北米訛り。声が高いせいもあるかもしれないが、北米の女子高生のような喋り方だ。
ただ、言葉の使い方が汚い。
会話の節々に織り込まれる「ファック」や「ファッキング」。カンボジアでは良く使われるそうだけど・・・(信じられん)。
そんなダニットの職業は、ピーサップ同様NGO。内容はAnti Corruption(反腐敗)とのこと。活動内容は名前のまんま。カンボジアでは腐敗が多いので、それを取り締まるNGOがある、とのことだった。
両手、両足に黒いマニキュアを光らせ、葉巻のような黒いタバコを咥え、自慢げに、そして力強い口調で、自分の仕事について語るダニット。
その強烈な個性と存在感は、「カンボジアの未来は明るそうだ」と思わせるに十分だった。